2009年10月2日(金)
なせばなる
アメリカのジョン・F・ケネディやビル・クリントン大統領が、日本人の政治家の中で尊敬する人物として名をあげているのが「ウエスギヨウザン」である。
この人物は、米沢藩第9代藩主、上杉治憲(はるのり)公、のちの上杉鷹山である。
今年の大河ドラマ「天地人」の直江兼続が仕えたあの上杉景勝から数えて9代目ということになる。
わずか17
歳で藩主となった鷹山は貧窮していた米沢藩を常識破りの大改革で再生していく。質素倹約を徹底指示し藩主自ら実行。官民一体となって米沢藩を復興させた。
藩主の一方的強制ではなく、下級武士はもちろん農民でも直接藩主に発言できるよう「意見箱」を設置し、士農工商すべての身分に関係なく全員が自主的に再建を目指した理想の改革だった。
今も残る「米沢織」「鯉料理」「笹野一刀彫」「ウコギ」は鷹山公の発案だと言われている。
この政策が功を奏し、米沢15万石を再建させ、さらに、天明・天保の大飢饉にも米沢藩からは餓死者を出さなかった。
米沢藩の危機を救った上杉鷹山公の手腕と実績はこれからも語り継がれるだろう。
「なせば成る なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」
「何事でもやればできる。やらなければできない。できないというのは、やらないからだ」
これは、誰しも一度は聞いたことがあるであろう上杉鷹山公の名言である。
「なせば成る」という名言は、仕事や人生、人間関係においても重要な精神として、人として進むべき方向に対してひとつのヒントになる言葉である。